少しでもいいから逢いたい編





やっぱり終電近くに無理矢理仕事を終えて彼女とほんの少しだけ逢う。


「最後に一人お客さんが来たから遅くなっちゃった。」

「そっか。S?M?」


いつもはそんなこと聞かないんだけど今日はなんとなく聞いてみたり。


「・・・・・」

「・・・?」

「・・・・・S。のお客さん。」

「(む~)・・・どんなことしたの?」

「・・・・・」

「・・・?」

「・・・・・しーなにしてるようなこと。」

「あー、お口でしてきたんでしょ。」

「・・・・・はい。」

「でもちゃんとうがいしたよ。」

「そういう問題でなく(ーー;」

「・・・・・はい。」

「じゃあ今日はキスは無しね。」

「・・・・・はい(泣)」





「なんてね^^」





ちょっといじめてみたくなっただけ。

不思議とそんなことは全然気にならなくなっていた。

そういう次元を越えたところで彼女のことが好きだ。




イルミネーション輝くちょうど今くらいの季節。

行き交う人たちの中でキスをした。